はやとが伝えたかったこと 〜自閉っ子の成長キロク〜 - 2014.12.11 Thu

昨日の夕方、放課後ディサービスに迎えに行って帰る途中の車の中
はやとの様子が突然おかしくなりました。
涙で目をウルウルさせて後ろを指差して「オレンジ、バス」と言っています。
「オレンジ、バス」というのはスクールバスのことです。後ろを振り返って指差しているのは、
今向かっている方角と真逆の方角へ行きたいという意思表示です。でも、それが理解できても、
何を伝えようとしているのか私には分かりません。
分からないまま自宅に到着して、車から降りると、涙をポロポロこぼしながら
「チョコレート、アイス」と言っています。様子から、単にチョコレートアイスを食べたい…という
意味ではないことは分かりますが、やっぱり何を私に伝えようとしてるのか分かりません。
そこで、根気よく聞き出すことにしました。
「どこに行きたいの?」
「何が食べたいの?」
「学校で何かあったの?」
こういう単純な質問を、はやとは理解できません。
オウム返しに「どこにいきたいの?」と繰り返すだけです。
ああ…この単純な質問を理解して答える能力をつけさせる方法を、私は何となく知ってて
数ヶ月前から実行しようと「to do リスト」に書いたまま、未実行のまま(>_<)
「はやと、どうしたの?」
「ちーちゃん(私の呼び名)にお願いしてごらん」
と優しく言葉をかけて、何でも言っていいんだよ〜〜というオーラを精一杯発生させても
はやとは涙をぽろぽろ零しながら車を指差し続けるだけ。
とりあえず、車に乗りたいのかな?と思い、車に乗ってみました。
そして、「今からどこに行こうか?」と問いかけて、その回答例として「アイスクリーム屋さん」
「お店(カフェ等のこと)」「学校」などなどの言葉を並べてみました。
すると、蚊の鳴くような小さな声で「はいしゃさん……」と呟いて
エーンエーンと泣いてしまいました。
これで分かりました!
今日は放課後ディサービスの後、歯医者さんに行く予定なんだと、はやとは思い込んでいたんです。
この思い込みは、完全に私のせいです。。。前日、はやとに「明後日の予定」として
「歯医者に行く」ことを説明していたのですが、はやとには、まだ「明後日」という概念が薄くて
未来のことはすべて明日起こることだと認識してしまいがちです。
しかも、大抵の予定はホワイトボードのカレンダーに書き出してあるのに、歯医者さんの予定は
口頭で伝えただけで書いていませんでした。
「チョコレート、アイス」という言葉は、歯の治療を頑張った後にご褒美でチョコレートアイスを
食べに行ったことがあるから。車の中で進行方向と逆の方向を指差していましたが、その方角に
歯医者さんがあります。スクールバスのことを言及したことは、よく意味が分かりません。
「ごめんね、はやと。歯医者さんに行くのは明日なんだよ。今日は、歯医者さんには、行きません」と
説明すると、分かってくれた様子。はやとは「ごめんね」を言われる意味が分かっていないので
自分の口からも「ごめんね」をオウム返しして、そのまま車に常備している膝掛けを頭からかぶって
私に泣き顔を見られないようにして、しばらくシクシクと泣いていました。
私に言いたい事が伝わった嬉しさと、予定変更をなかなか受け入れられない心のモヤモヤと
色んな感情が入り交じってのことだと思います。
ここまで、帰宅してから30分かかりました。
以前は1時間以上かけてもなかなかはやとの気持ちを汲み取れないこともあったので
早くなった方だとは思うけど、これは、早くこういうやり取りを効率化して、はやとの気持ちを
楽にするためのツールを作らなきゃいけない…と痛感。
私の勉強ばかり優先してる場合じゃなかった。本当に反省した昨日の夜でした。
昨夜はその後、やはりチョコレート・アイスは食べたいらしいので、
もう夕飯の時間だったけど、サーティーワンに連れて行きましたよ(*^^*)
しばらくは悲しみの余韻でボーっとしてたけど、アイスを食べ終わる頃には笑顔が戻って
夕飯の時間が後ろ倒しになったせいで寝る時間は遅くなったけど、満足そうな笑顔を見せながら
スーっと眠りました。今朝も目覚めが良くご機嫌。
妹が生まれたら、そんなつもりはなくても、はやとを後回しにしてしまう場面が増えると思う。
その後のいろいろなこと、しっかり準備しないといけませんね〜〜(@_@)
娘の退院時のベビードレスも編み上がりが間に合うかどうか分からないのに(笑)。
かーちゃん、がんばる!

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